アメリカスカップ(America's Cup)
アメリカスカップ(America's Cup)は、1870年から現在まで続く国際ヨットレース。
■アメリカズカップの沿革
1851年、、英国で開催された第一回万国博覧会の記念行事としてロイヤル・ヨット・スコードロン(Royal Yacht Squadron)が主催したワイト島一周レースに端を発する。
このレースに米国からただ1艇参加した「アメリカ」号が優勝し、ビクトリア女王から下賜された銀製の水差し状のカップを自国に持ち帰った(写真)。
その後「アメリカ」号オーナーは、「カップの保持者は、いかなる国の挑戦も受けねばならない」という贈与証書(Deed of Gift)とともに、このカップをニューヨーク・ヨットクラブ(New York Yacht Club)に寄贈した。これに基づき1870年、第1回「アメリカス・カップ」が開催され、現在に至る。
オーナーの莫大な投資、デザイナーの卓越した設計技術、スキッパーの神業的操舵は最高峰のヨットレースと呼ぶにふさわしい。その名の如くアメリカの威信を賭けたスポーツという名の戦争である。
1983年9月26日、最終7戦目にオーストラリアの「オーストラリア2世」が右ジャイブにより風をつかんだことでカップ保持者の「リバティー」を破るその日まで132年間の連続勝利年月をニューヨーク・ヨットクラブが築いたのは世界スポーツ史における偉業の一つである。
また、そのリベンジを果たしたアメリカの苦闘は映画にもなった。また本レースを描いた小説としては「至高の銀杯」(全四冊)ウォリック・コリンズ著 角川文庫 1991年刊があるが、完結編にあたる部分が邦訳されていない。
なお2006年現在、カップはスイスのチーム・アリンギ(ソシエテ・ノーティーク・デ・ジュネーブ:Société Nautique de Genève)が保持している(2003年大会(第31回)でそれまでの王者、チーム・ニュージーランド(ロイヤル・ニュージーランド・ヨット・スコードロン:Royal New Zealand Yacht Squadron)を破りカップを奪取した)。
■アメリカズカップのルール
1992年(第28回)大会以降、レースはIACC(International America's Cup Class)規格に準拠したヨットを用いてマッチレースと呼ばれる一騎打形式で戦われる。
挑戦者およびカップ保持者はシンジケートと呼ばれる巨大な運営団体を組織し、資金の獲得・艇体の開発からセーリング・チームの育成まで、あらゆる業務を一貫して行う。
挑戦者シリーズ(ルイ・ヴィトンカップ)を勝ち抜いた1シンジケートのみがカップを防衛するシンジケート(カップ保持者自身、もしくは同じ国のヨットクラブに属するシンジケート。もし複数のシンジケートがエントリーした場合は防衛艇シリーズを行い1シンジケートを選ぶ)に挑む権利を得る。
第28回大会では各シンジケートは無制限にヨットを建造することができたが、コストの高騰を防止する目的から1995年(第 29回)大会以降、1シンジケートが新規に建造できるヨットの数は最大2艇に制限されている。
また1995年大会において、当時のニッポン・チャレンジが JPN-30を当初の建造時と大きく異なる形に大改造したことに対し「実質的に新規建造と同じではないか」と他のシンジケートからクレームが出たことがきっかけとなり、2000年(第30回)大会以降「進水後の船体(ハル部分)の改造は新造艇については表面積の50%以下、旧艇(前回大会以前に建造されたもの)については同じく60%以下までに制限する」というルールが追加されている。
ヨットに乗り組むクルーの数は1艇につき最大17人、クルーの合計体重は1570kg以下に制限されている。またウェイト調整目的で18番目のクルーを乗せることも認められている(同クルーに限り体重制限はない)が、このクルーはそれ以外のヨットの操作や指揮に関与してはならないこととなっている。
このため、通常は「18番目のクルー」としてスポンサー関係者や有名人などのVIPゲストを乗せレースを体験してもらい、新規スポンサー獲得やパブリシティ等に利用することが多い。
■今回(第32回)アメリカズカップ
今回(第32回)アメリカズカップ大会はバレンシア(スペイン)で開催される。2005年4月29日にエントリーが締め切られ、次の12シンジケートがエントリーを受理された。
[編集] 防衛艇
* Team Alinghi(スイス)
[編集] 挑戦艇
* BMW Oracle Racing(米国)
* +39 Challenge(イタリア)
* Team Shosholoza(南アフリカ)
* Emirates Team New Zealand(ニュージーランド)
* Luna Rossa Challenge(イタリア)
* K-Challenge(フランス)
* Victory Challenge(スウェーデン)
* Desafio Espanol(スペイン)
* Team Capitalia(イタリア)
* United Internet Team Germany(ドイツ)
* China Team(中国)
これまでアメリカスカップの大会間隔は通常3~5年おきとなっていたのに対し、参加者から「大会の間隔が空きすぎて、一般からの関心が薄れる」「シンジケートのモチベーションを保つのが難しい」などといった意見が多く挙がったことから、今回のアメリカスカップでは前哨戦として「Louis Vuitton Act」と呼ばれるシリーズ戦を2007年まで定期的に開催し、各年度ごとにシリーズチャンピオンを決定することとなっている。
2006年6月、Louis Vuitton Actは11戦開催され、2004年度はEmirates Team New Zealandが、2005年度はTeam Alinghiがそれぞれシリーズチャンピオンに輝いている。
なお各年度のシリーズランキングとは別に、防衛艇のTeam Alinghiを除く11チームによって争われる「Louis Vuitton Ranking Points」と呼ばれるポイントランキングが用意されており、2007年の第13戦終了時点のランキングに基づき
* 1位 - 4ポイント
* 2~4位 - 3ポイント
* 5~7位 - 2ポイント
* 8位以下 - 1ポイント
が「ボーナスポイント」として、ルイ・ヴィトンカップの予選に持ち越される。
以上(ウィキペディア(Wikipedia)より抜粋)


