日本高校野球連盟の特待生制度の調査を見て・・・
前回の記事で鈍感力の事を書いたが、どうやら日本高校野球連盟は悪い意味で鈍感だったのではないかと思える。5月2日の申告期日を前に、50校を超える違反申告校が出てきた。
「野球部員であることを理由としたスポーツ特待生制度」を設けることは日本学生野球憲章に違反する。この学生野球憲章が広く知られる事となった今回の違反騒動。
そもそも2004年8月、一場靖弘(現東北楽天ゴールデンイーグルス)に対し、巨人、横浜、阪神のスカウトが2003年末からこの事件発覚時までの間に現金を供与し、野球憲章に牴触するとして問題になったことが始まりだ。
その後早稲田大学、社会人野球の選手が、高校時代からプロ球団の援助を受けていたことも発覚。
そして今年4月、一連の流れの中から専修大学北上高等学校で、野球部員に対しスポーツ特待をして奨学金を支給していた事が発覚(スポーツ選手への、選手たる事を理由としての学費支給を禁じた第十三条違反)。
このことで皮肉にも野球憲章にスポットライトが当てられた格好だ。
しかし、考えてみれば、このスポーツ特待なるもの、今さら大きく取り上げても・・・?と疑問に思っている人も多いはず。
誰でも知っていましたよね。
実際、甲子園に出てくる強豪校の選手の出身地をみても、地元の中学からというのは少なく、関西や関東の有力チーム(シニアやリトルリーグ)からの選手の多さが目につく。
甲子園の実況でも、アナウンサーの声や画面を通じてこういったことは普通のこととして言われたきた。
でも、ちょっと考えてみるとこういった事実・・・(越境入学とも言われてきたが)がまかり通ってきたということは、その背景にスポーツ特待制度というのがあるということを証明している。
実際、甲子園の常連校になる学校というのは、スポーツ特待制度などを設けて有力な選手を集めないと成り立たない。
公立の学校や普通にしている高校が、それこそ普通に選手を鍛えて甲子園に出るということはほぼ不可能な時代なのは、誰でも知っていることだ。
また、有力選手を持つ親も、野球が強いからと言って金のかかる越境入学はずいぶん負担になる。スポーツ特待制度があるから可能になるのが越境入学だ。
日本高校野球連盟は今までこういった事実を黙認してきたにもかかわらず、今回の問題が発覚することで改めて野球憲章に忠実にということを言い出したが、これからどうするつもりだろう?
すでに地方大会への辞退を申し出ている高校も出始め、解決はだんだん難しい方向へと動き始めている。
確かに、高校球児がプロ球団から金銭を受け取るなどはもっての他だが、スポーツ特待制度そのものを廃止することはいかがなものか?
しかも、これは野球に限っての事。他のスポーツは野球憲章とは関係ないため問われることはない。
どっちにしろ、中途半端な解決はあとあと問題を長引かせるだろう。野球憲章に忠実に、徹底的に廃止するならするで明確に、そして厳しく決めて欲しい。
今後の動きにしばらく注目していきましょう。(GM)


